発注者と受注者は対等か?
議論のネタとしてよくあるパターンですね。
「お客様は神様と言わないまでも言われたら従わないといけない。」
「発注者たる者、業者のいいなりになってはいけない。」
発注者、受注者、両方を経験した私の意見は次の通り。
受注者から「発注者と受注者の立場は対等だと思います」と言われた場合、たとえ心の中でそう思っていても気分が良くないのは確か。
逆に、発注者から受注者に「フラットな関係でいきましょう」と言ってあげると、お互いがいい感じで仕事に取り組めます。
今度は受注者の立場になると、発注者から「業者のくせに」みたいなことを上から目線で言われると、仕事への熱意が弱まって、その人やその会社との関係性を見直すことになるでしょう。
ただ、関係性を見直せるというのは私が代表者だからであって、上司に相談しても一笑に付されるようなサラリーマンの方はストレスを抱えながら対処しなくてはいけないのでしょう。
また、部下が発注者から無理難題を押しつけられたら、「お客様の要望は極力聞いてあげるのが基本的スタンス、とはいえ発注者も受注者も対等だという意識だけは持っておくように」と指導するでしょう。
このように「発注者と受注者は対等か?」問題は、立場や状況によって微妙に受け取り方のニュアンスが異なってくるようですね。
昭和の時代、発注権限を自分の力と勘違いして無理難題を押しつけてくる担当者は山ほどいました。
コンプライアンスが重要視される昨今、以前ほど露骨な業者いじめはなくなりましたが、それでも「仕事をやっているんだから」という人(たいてい自分のお金ではない)は存在します。
そういう方たちとどのように付き合っていくのか?
どうせならサラッとすり抜けていきたいものですね。